TOP >リフォームお役立ちブログ一覧 > 【ベランダー・バルコニー】塗膜防水とは?メリット・デメリット、施工の流れと費用を解説
2024.05.31
こんにちは!現役の現場監督の福田です。
今回はベランダ・バルコニー防水リフォームよりFRP防水やウレタン防水を含む『塗膜防水工事』について詳しく解説します。
なお山中木材のリフォームでは、基本的に既存の防水方法と同じ仕様で工事をおこないます。既存が「シート」であれば「シート」。「ウレタン」であれば「ウレタン」となります。
その理由としてコストダウンが挙げられます。そのため、下地がそのまま使用できる場合は同じ仕様にすることが多くなっています。ただし、構造材が何かによって適切な工法も変わってきます。例えばFRPは割れやすいので鉄骨造には向かないなど、現場の状況に合わせて最適な工法を判断しています。
塗膜防水の中でも代表的なFRP防水とウレタン防水については以下の記事もご覧ください。
<おすすめ記事>
FRP防水とは?メリット・デメリット、施工の流れと費用を解説
ウレタン防水とは?メリット・デメリット、施工の流れと費用を解説
塗膜防水(とまくぼうすい)とは、バルコニーやベランダなどの防水が必要な場所に使用される防水方法の一つです。これは、液状の防水材を塗布し、硬化させることで防水層を形成する工法です。住宅のバルコニーやベランダに採用される代表的な2つの工法であるウレタン防水、FRP防水も塗膜防水です。
施工は専門業者が行うことを前提とし、塗膜防水をバルコニーやベランダに採用する場合のメリットとデメリットは以下になります。
塗膜防水は継ぎ目のない一体型の防水層を形成するため、漏水のリスクが低減されます。これにより、建物の構造や内部への水の浸入を防ぎます。
高品質な塗膜防水材を使用すれば、長期間にわたって防水性能を維持できます。これにより、頻繁なメンテナンスや再施工の必要性が減少します。
塗膜防水は仕上がりが美しく、色やデザインのバリエーションも豊富です。これにより、バルコニーやベランダの見た目を向上させることができます。
防水性能が高いことで、バルコニーやベランダの床が常に乾燥した状態を保てます。これにより、カビや苔の発生を防ぎ、清潔で快適な環境を維持できます。
表面の劣化が見られた場合でも、上から再度塗布するだけで簡単にメンテナンスが可能です。部分的な補修も容易に行えます。
長期的に見ても耐久性が高いため、トータルコストを抑えることができます。初期費用はかかるものの、長期間にわたってメンテナンスが少なくて済むため、結果的に費用対効果が高いです。
高品質な塗膜防水材を使用する場合、初期費用が高くなることがあります。特に広いバルコニーやベランダの場合、費用がかさむことがあります。
施工中はバルコニーやベランダが使用できなくなるため、一時的に不便を感じることがあります。硬化に時間がかかる場合、その期間も使用が制限されます。
施工時の気温や湿度に影響を受けやすく、悪天候時には施工が延期されることがあります。これにより、工期が延びる可能性があります。
長期的に良好な状態を維持するためには、定期的なチェックとメンテナンスが必要です。劣化が進んだ場合は、早めに補修を行う必要があります。
ベランダやバルコニーの防水に使用される一般的な塗膜防水の防水材には、以下の種類があります。結果的に現場の状況に合わせて最適な工法、防水材を判断するのは専門業社になりますが、それぞれの特徴を理解することで、適切な防水材が選ばれたのかどうか知ることもできますよ。
合わせて防水材の種類ごとのおおよその耐用年数と費用目安、保証期間もご紹介します(㎡単位の費用)。これらはあくまで目安であり、実際の費用は現地調査後、下地の補修が必要かどうかなどにより見積もり金額や耐用年数は異なります。
特徴:弾力性があり、伸縮性に優れています。耐久性が高く、紫外線や雨風にも強い。
耐用年数: 10~15年
費用:5,000~7,500円/㎡
保証期間:10年程度
特徴:耐候性が高く、紫外線に強いです。比較的低コストで施工でき、速乾性がある。
耐用年数:5~10年
費用:3,000~5,000円/㎡
保証期間:5~7年程度
特徴: セメントとポリマーを混合した材料で、高い付着力と透湿性を持ちます。防水性と同時に耐久性も高い。
耐用年数:10~15年
費用:4,000~6,500円/㎡
保証期間:10年程度
特定科学物質を含まない防水材として専門業者の中でも評判の『ビッグサンプライマー#100』はこちらのポリマーセメント系塗膜防水材です。
特徴: アスファルトを基材にゴムを配合し、弾力性を持たせた防水材です。比較的安価で施工が可能。
耐用年数: 5~10年
費用:3,000~5,500円/㎡
保証期間:5~7年程度
特徴:高い撥水性と耐候性があり、紫外線に非常に強いです。長期間の耐久性がある。
耐用年数:10~20年
費用:6,000~10,000円/㎡
保証期間:10~15年程度
<当社施工事例>
特徴:FRP(Fiber Reinforced Plastics)防水は、高い耐久性と強度を持ち、長期間の防水性能を求める場合に最適。
耐用年数:20〜30年
費用:6,000~10,000円/㎡
保証期間:10~15年程度
追加費用について
下地補修費用:下地にひび割れや凹凸がある場合、補修が必要です。この費用は別途かかり、通常1㎡あたり1,000~3,000円程度です。
※下地合板や木下地も修繕が必要な場合もあります。その場合は記載の金額とはならず別途お見積りとなります。状況により金額は大きく変わりますので、あくまで参考程度としご覧くださいね。
養生費用:施工中に周囲を保護するための養生費用が別途かかります。これは施工面積や環境によりますが、数千円から数万円程度です。
※交通費や諸経費: 地域や業者によっては、交通費やその他の諸経費がかかる場合があります。
現地調査:専門業者が現地を訪れ、バルコニーやベランダの状態を確認します。既存の防水層の状況、下地の状態、施工環境などを詳しくチェックします。
見積もり:調査結果を基に、最適な防水方法と材料を提案し、見積もりを作成します。
清掃:施工面を清掃し、ホコリや汚れ、油分などを取り除きます。これにより、防水材の密着性が向上します。
下地調整:ひび割れや凹凸がある場合は、パテやモルタルで補修し、平滑な下地を作ります。
プライマーの役割:下地と防水材の密着性を高めるために、プライマーを塗布します。プライマーは下地に吸収され、密着力を向上させます。
乾燥時間:プライマーが完全に乾燥するまで待ちます。通常は数時間から1日程度かかります。
1回目の塗布(主材1層目):防水材を均一に塗布します。刷毛やローラーを使って、丁寧に施工します。
乾燥時間:完全に乾燥するまで待ちます。乾燥時間は材料や気候条件によりますが、通常は1日程度です。
補強布の役割:防水層に強度と耐久性を持たせるために、補強布(ガラスクロスなど)を設置することがあります。
設置方法:防水材を塗布した後、補強布を貼り付け、その上から再度防水材を塗布します。
仕上げの塗布:1回目の塗布が完全に乾燥した後、2回目の防水材を塗布します。これにより、均一で厚みのある防水層が形成されます。
トップコートの役割:防水層を保護し、耐候性や美観を向上させるために、トップコートを塗布することがあります。
塗布方法:防水材が完全に乾燥した後、トップコートを均一に塗布します。
最終検査:施工が完了したら、専門業者が最終検査を行います。防水層の厚みや均一性、仕上がりの状態を確認します。
補修:必要に応じて補修作業を行い、完璧な仕上がりを目指します。
引き渡し: 施主に施工結果を報告し、引き渡します。保証書やメンテナンスガイドなども提供されます。
アフターフォロー:定期的なメンテナンスや点検を提案し、長期間にわたり防水性能を維持できるようサポートします。
まとめ
専門業者による塗膜防水の施工は、準備作業から仕上げまで多くのステップを経て行われます。各ステップでの適切な作業が、防水性能の維持と長寿命化に寄与します。施主としては、信頼できる業者を選び、定期的なメンテナンスを行うことで、バルコニーやベランダの防水性能を長期間維持することができますよ。
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