TOP >リフォームお役立ちブログ一覧 > 築年数別で変わるマンションリフォームのタイプと失敗しない方法
2024.12.27
マンションリフォームは、築年数によって適した内容や注意点が大きく変わります。
同じマンションでも築年数が異なると求められる工事の種類や対策が異なるため、計画段階でしっかりと考慮することが重要です。
特に、高度経済成長期(1970年代から1980年代)に建設された築30年以上のマンションでは、耐震、断熱性、バリアフリーの必要性が求められる傾向にあります。
本記事では、築年数別にリフォームのタイプを整理し、それぞれのケースで失敗しないための方法を今回も1級建築施工管理技士の「私の自宅マンションをリフォームするなら」という目線で詳しくご紹介します。解説します。
目次
<イメージ>
築10年以内のマンションは比較的新しく、設備や内装の劣化は少ないのが一般的です。
この時期のリフォームは、主にデザイン変更やライフスタイルの変化に応じた部分的な改修が中心となります。
<当社施工事例>
1. 収納の増設や改善
家族構成が変わった場合に、収納スペースの不足が課題になることが多いです。
2. 内装のデザイン変更
壁紙や床材を張り替えるだけで、部屋の印象が大きく変わります。
3. 照明の見直し
LED照明に変更することで、電気代の節約や雰囲気づくりが可能です。
4. トイレ、浴室の交換
中古で購入したマンションの同リフォームを検討する方も多いですよ。
失敗しないためのポイント
・マンション規約の確認を徹底
まずはデザイン変更の際、管理規約で許可されている範囲を確認してくださいね。
・将来のリフォームを見据える
築10年程度では設備の交換は必要ありませんが、今後のメンテナンス計画も考慮した選択を。
上記はいずれもリフォーム会社に相談すると、考慮されると思いますが、念のため確認してください。
<イメージ>
築10—20年になると、内装や設備の劣化が目立ち始めます。
また、新築時には標準的だった仕様が古くなり、快適性や省エネ性能が不足している場合があります。
<当社施工事例>
1.キッチンや浴室などの水回りリフォーム
水漏れやカビ対策のために、設備を新しいものに交換する時期になってきます。
修理が必要なとき以外にも、使い勝手なども考慮し検討してください。
浴室を交換される際は、保温浴槽にするのがおすすめです。
また、マンションなどのRC造は水回りの位置変更が出来ない事が多いので注意が必要です。
場所変更をする場合は、配管をするために床上げ(バリアフリーでは無くなる、天井高さ下がる等の弊害あり)が必要になります。
2. 断熱性能の改善
内窓の設置や、床をフローリングにするなど、これらのリフォームを行うことで、光熱費を抑えつつ快適性が向上します。
なお、床は直貼り工法という、コンクリート躯体に直接施工する防音性能のいいフローリングを使用することが多いですよ。
※マンジョンの改装の規約で決まっている場合も多いです。
3. 収納のカスタマイズ
長期間住んでいると荷物が増えるため、収納力を強化するリフォームが効果的ですよ。
失敗しないためのポイント
・プロに相談してチェックを依頼
配管や配線の点検は専門業者に依頼しましょう。見えない部分をプロが確認することで、安心してリフォームを進められます。
・最新設備の導入を検討
最新の省エネ設備や高機能な家電に交換することで、長期的なコスト削減につながりますよ。
前述の通り、水回りの位置変更はおすすめしません。
なお、水廻りを改装しない間取り変更は割と融通が利きますよ。
その他にも、全館空調などの天井の高さが必要となる改装は、天井高の制約によって施工できない場合が多いです。
ただし、極端に天井を低くすることで対応可能なケースもあります。
<イメージ>
築20—30年では、設備だけでなく内装や機能面にも古さが出てくる時期です。
この時期のリフォームは、居住性の向上や生活をより快適にするための改善が中心となります。
<当社施工事例>
1. フローリングや壁紙の張り替え
使用感が出やすい箇所を新しくすることで、部屋全体の印象が明るくなります。
2. キッチンやトイレの設備交換
古くなった設備を省エネ性能が高いものに変えることで、快適さがアップします。
3. 収納の再配置や拡張
荷物が増えた家庭にとっては、収納スペースを見直すことで生活動線がスムーズになります。
4. 防水工事や外壁の補修
雨漏りを防ぐための防水工事や、ひび割れた外壁の補修を行うことで建物全体の安心感が向上します。
5. 暑さ・寒さ、断熱対策としての内窓設置
内窓設置は、既存の窓の内側に新たな窓を取り付けるリフォーム方法で、断熱性能を大幅に向上させる効果があります。
特に築年数の経過したマンションでは、窓からの熱損失や熱取得が原因で、夏の暑さや冬の寒さを強く感じることが多くなります。
失敗しないためのポイント
・見積もりを複数社から取る
これはよく聞く話ですが、どこまで手を加えるべきか判断に迷う場合にも、複数のリフォーム会社に相談して比較するのがおすすめですよ。
・実際の施工事例を確認
リフォーム会社が手掛けた事例を参考にすることで、イメージを具体化できます。
前述の築10年から20年への記載内容と同じ注意点もありますので、そちらもご確認ください。
<イメージ>
築30年以上のマンションは、内装や設備が大きく劣化している場合があります。
このため、前述のすべてのリフォーム内容をおこなうような、日常生活の快適さを取り戻すためのフルリノベーションも計画に入ってきます。
<当社施工事例>
1. 水回り設備の刷新
浴室やキッチン、トイレなどの水回りを一新することで、日々の使い勝手が向上します。
2. 内装デザインのリフレッシュ
年代を感じさせる内装を、現代風の明るいデザインに変えるだけで雰囲気が大きく変わりますよ。
3. 使わない部屋を多目的スペースに
空き部屋をワークスペースや趣味の部屋に変えるなど、新たな価値を生み出すリフォームが可能です。
4. 構造補強や防水工事の確認
管理組合と相談しながら、建物全体の安全性を確保するための対策を検討します。
5. 暑さ・寒さ、断熱対策としての内窓設置(築20−30年と同様)
失敗しないためのポイント
・費用対効果を考える
長く住む予定がある場合、設備の品質やデザインを重視して選びましょう。
・管理組合に相談
共有部分との調整が必要な場合は、管理組合に相談しておくとスムーズです。
築年数が相当古くなる団地や公団等で浴室をリフォームする際は、在来工法の場合があります。
在来工法の浴室を解体する際、騒音による近隣からのクレームが多くなることも事実としてありました。
あまりいい話ではないですが、リフォーム会社によっては、周りが空き家ではない場合に、依頼を断るケースもあるということもお伝えしておきます。。
リフォームの規模や内容によりますが、部分リフォームでは数十万円から、全面リノベーションでは数百万円以上が一般的です。見積もりを複数の業者から取り、計画的に進めることが重要です。
内容によりますが、大規模な工事の場合は仮住まいが必要になることがあります。小規模な工事であれば、住みながら進められる場合も多いです。
共有部分に関しては、管理組合との協議が必要です。事前に相談し、承認を得てから工事計画を立てましょう。
可能です。ただし、古いマンションでは配管や構造の状態を確認する必要があります。専門業者に調査を依頼し、適切なプランを立てることをおすすめします。
簡単な作業(壁紙の貼り替えやペイント)はDIY可能ですが、水回りや電気工事など専門的な技術が必要な部分はプロに依頼しましょう。
リフォーム中の騒音対策、共用部の養生対策・改装していい仕様など、管理業者への事前確認を怠ると大きなトラブルにつながるため、注意が必要です。
マンションリフォームは、築年数によって求められる内容が大きく変わります。初心者の方でも取り組みやすい部分から始め、プロに相談しながら計画を進めることで、満足のいく住まいを実現できます。また、個人でおこなうことは難しいですが、管理組合と連携することで、構造補強や防水工事、共有部分の連携工事をおこなうことで、住まい全体の価値を高められます。計画性を持ってリフォームに取り組み、理想の住空間を手に入れてくださいね。
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